敷金、礼金なし物件


                               2008.9


■敷金も礼金も要らないという賃貸物件がある。
 ただ、日本人的な心情とどこか相容れないようだ。

 キチンと約束を守れば問題はないが、家主と賃借人とのバランスをどうとればいいのだろうか。




□以下、新聞から抜粋する。


 敷金・礼金なしでマンションやアパートが借りられるとして低所得者にも人気の「ゼロゼロ物件」。だが、「家賃の支払いが数日遅れただけで、部屋の鍵を 交換された」といった苦情も多く、入居者への強引な措置が問題となっている。

 同物件の入居者が10月、不動産会社に慰謝料など1人あたり数百万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす。

 非正規雇用の拡大など収入の不安定な人が増える中、被害対策弁護団は「行き過ぎた『貧困ビジネス』は見過ごせない」と 話している。

 提訴するのは、不動産会社「スマイルサービス」(東京)のゼロゼロ物件に入居する都内の男性ら20-30歳代の3人。

 弁護団によると、同社の物件では、敷金・礼金を払わなくていい代わりに、家賃の支払いが1日でも遅れると、家賃約6万円に 「違約金」などの名目で約2万円が上積みされる決まりで、無断で部屋の鍵を換えられたり、留守中に荷物を処分されたりしたケースもあった。

 マンションに入居する場合、借地借家法に基づく賃貸借契約を結ぶのが一般的で、通常は正当な理由なく一方的に解約されない。

 しかし、同社は「鍵の一時使用」という特殊な契約形態を採り、契約書に「居住権は認められない」と記載していた ため、いつでも解約できる内容になっていた。

 スマイルサービスから相談を受けている弁護士によると、約4000件のゼロゼロ物件を展開する同社は現在、違約金徴収をやめ、契約も8月から賃貸借契約に順次切り替えを進めているという。

 弁護士は、「契約に望ましくない部分があったのは事実。提訴されれば、相応の賠償に応じる用意はある」と話している。

 一方、被害対策弁護団の弁護士は「鍵の利用契約とするのは脱法行為で、低所得者の弱みにつけ込んだビジネスだ。他の業者に警告する意味でも、法的責任を明らかにしたい」と話している。

 今回、提訴を予定している30歳代の男性は、日雇い派遣として働いていた2年前、インターネットで同社の物件を見つけ、家賃5万8000円で、ロフト付きワンルーム(6畳)の部屋に入居した。

 しかし、仕事が少ない月には支払いが滞ることもあり、これまでに鍵を5回ほど勝手に交換され、違約金も10回以上支払った。
 「就寝中いきなり部屋に入ってきた業者に追い出され、ネットカフェで過ごしたこともある」という。

 「家賃滞納で住居侵入はやりすぎ」と提訴に踏み切ることにしたが、それでも、「ネットカフェや路上で暮らすのは絶対に避けたいので、ここに住み続けるしかない」 と声を落とす。

 ゼロゼロ物件は東京の賃貸アパート大手が約20年前に始め、各地に広がった。

 初期費用が少なくて済むため、低所得の若者に人気だが、家賃滞納者への対応は厳しく、数か月の滞納で立ち退き訴訟を起こされることも多い。

 大手業者などは、強引な取り立てを行わないようにするなど、運用を改善しているとするが、弁護団が今年7月に実施した電話相談には計65件の相談が寄せられ、 スマイルサービス以外の業者への苦情や相談も、42件に上った。






■まとめ

 例えば、敷金礼金なしで1月くらいで、出て行かれたらどうだろうか。
 家主側とすれば、必ず赤字となる。

 やはり、敷金なし、礼金なしというのはどこか無理をした賃貸借であることは間違いないと思う。

 場所とかで、通常の敷金、礼金もある賃貸借と記事にあるようなない場合とを使い分けたような方向へ進んでいくのではあるまいか。