チボリ公園


                              2008.5月


□岡山県倉敷市にあるチボリ公園が、赤字になってもう随分になる。

 赤字になる理由は、お客様がこないから。 ⇒こない理由は、面白くないから。

 と原因は明白なのだが、どうすればいいのか…対策がみえないようだ。


■数年後 
 →結局、大規模な店舗の敷地となってしまった。



□新聞記事から。

 
倉敷チボリ公園(倉敷市)を運営する第三セクター、チボリ・ジャパン(TJ)社は日、岡山市内で取締役会を開いた。

 天満屋会長の伊原木一衛副会長から提案された「TJ社存続のままの完全民営化案」を議論したが、結論は出なかった。

 民営化案は、土地所有者のクラボウ(大阪市)の土地を県から借りる転貸を継続することを 前提としている。

 ただ、岡山県は土地代負担の打ち切りを表明しており、取締役会では「県の土地代負担なしで経営が成り立つのか」など疑問の声が出たという。

 大型遊具の設置やアウトレットモールの誘致なども盛り込んだ民営化案に対しては、会長の石井正弘知事が「公共性を維持できるのか」などと質問したという。

 次回の取締役会は6月20日。民営化の具体案をさらに協議し、公園の将来像などを最終判断することが了承された。




□まとめ、感想など

 ⇒もう少し、新聞記事から。

 
倉敷チボリ公園(岡山県倉敷市)を運営するチボリ・ジャパン社は、平成19年度の年間入園者数を発表した。

 入園者総数は前年度比8・2%減の75万2538人と、初めて100万人割れした17年度以降3年連続で減少。

 平成9年の開園時の約4分の1にまで落ち込む過去最低となった。

 月別でみると、9月が15・6%減、10月が39・4%減と下げ幅が大きかった。
 公園存続問題が表面化した時期とも重なり、大口旅行客のキャンセルにつながるなど、
同社は「公園の方向性が大きく報道されるなどの影響があった」と分析している。

 同社は12月までの入園者目標数を56万人に設定しているが、「廃・閉園となる」との“風評被害”が一人歩きしており、目標をクリアできるかは不透明だ。






 
⇒長崎オランダ村などと同じようだ。

 基本的なコンセプトが甘いのだ。
 大阪のusj でさえ、満足のいく入園者数は確保できない。

 逆にいえば、東京のディスニーランドは特別で、別格のものだ…ということがよく分かる。

 こういう大規模公園はどう変化していくのか。…そのあたりに興味と関心がある。







■チボリ公園の廃止が決定した。2008年8月
 新聞から、転記する。

□倉敷市の倉敷チボリ公園を運営する第3セクターのチボリ・ジャパン(TJ)社は26日、
同公園内で臨時株主総会を開き、今年末での公園閉園と同社の解散を承認した。

 開園から11年。岡山県が300億円以上の公費を投じ主導してきた事業の終結が確定した。

 TJ社は来年1月、清算会社に移行する。

 県は今月中に地主のクラボウ(大阪市)に用地返還を申し入れる。

 総会で坂口正行社長が、閉園と同社解散を決議した6日の取締役会の経緯を報告し、採決。
 賛成した株主の保有株が全体の87%を占め、閉園と解散が正式に決まった。

 総会後の会見で坂口社長は「非常に残念。従業員の再就職が今後の最大の責務」と強調。
 同社会長の石井正弘知事は「株主や県民に大変申し訳ない」と陳謝。

「事業沿革を振り返りながら総括したい」とし、自身の責任を含めた事業総括を9月県議会で示す考えを明らかにした。




□感想など

 集客力の差というよりも、背後地にどれだけの人口が存在しているのか…ということであろう。

 大阪のusj でさえ、危ないのだ。

 ましてや、倉敷ではどうにもならないのだろう。

 逆にいえば、後背地に比例するような小規模の植物園のようなものでいいのだ。

 金沢の兼六園など決して広くは無い。

 歴史がない分、季節ごとの花をうえ、咲き誇らせれば、変なハコモノをつくるより、どれほどいいか。

 公園の中に、小奇麗なレストランでもつくれば、十分ではないのか。

 つまり、公園を作るということで誤っているのではない。

 この倉敷という土地での公園の適正規模というものを見誤った例なのだ。

 背後地の人口の規模に応じた公園とすれば、これほどの赤字を垂れ流さずに済んだのではあるまいか。




□2008.11月
 市民公園として使用するようだ。

 記事から抜粋する。


倉敷市は、年末の閉園が決まっているテーマパーク、倉敷チボリ公園の跡地を市民公園として利用するため、地権者のクラボウから土地の購入や賃借をできるよう同社と交渉する方針を示した。

 市は公園内の緑地を生かした跡地利用を望んでいる。
 クラボウと直接契約することで、市の構想を実現したい考え。

 市は閉園後の跡地利用のイメージとして2つのプランを発表。

(1)公園を横切る水路沿いの緑道を拡幅する案
(2)緑道に加え公園内の約1ヘクタールの緑地を確保する案
  ――の2案で、

(1)のプランの場合、初期投資は約2億円、年間管理費は約1300万円で済むと試算している。

(2)のプランの場合は緑地部分が広いため、クラボウから土地を購入するか賃借する必要がある。

 購入すれば推定で十数億円の投資が、賃借すると年間約5000万円の借地料が発生するが、市はこの案を軸にクラボウと交渉したい考え。

 その際、岡山県にも応分の費用負担を要望する。

 11月議会での議論を踏まえ、年内にもクラボウとの交渉に入る方針。




□まとめ、感想など

 なにか、そこそこの案に落ち着きそうだ。
 やはり、チボリ公園はこの場所には過大な施設であったということだろう。

 過大な公園を作れば、過大な人間が集まる筈という発想が間違いなのだ。
 
 現在、ある人間(倉敷という町にいる人間、倉敷に日頃集まってくれる人間)を対象として、そこから発想しなければ間違えてしまう。

 植物を中心とした公園で、季節季節の花々が咲き誇れば、十分に人は集まる。

 そこに美味しいレストランが2.3軒もあれば十分ではなかろうか。

 倉敷は、倉敷なのだ。倉敷にミニディズニーランドは似合わない。



■以後の変遷。

□2009/08/27
 倉敷チボリ公園跡地にヨーカ堂 開発主体に選定

 クラボウは27日、昨年末に閉園したテーマパーク「倉敷チボリ公園」(岡山県倉敷市)跡地の再開発事業主体に、大手スーパーのイトーヨーカ堂(東京)を選定したと発表した。

 アウトレットモールを併設しスーパーなどが入った大型商業施設が建設される見通し。

 11年冬の開業を目指すという。

 チボリ公園跡地はクラボウの倉敷工場跡地で、同社が所有しており、敷地面積は約12万平方メートル。

 土地は岡山県に賃貸借。閉園に伴い現在園内の解体工事が行われており、来年2月にクラボウに返還される。

 JR倉敷駅前の好立地で、跡地利用が注目されていた。

 跡地の有効活用のためクラボウが複数の候補の中から、開発業者を選定していた。

 今後はイトーヨーカ堂が地元自治体などと協議しながら具体的な開発プランを策定する。

 観光地である美観地区との相乗効果を図り、集客力を高める施設にするという。

  

□2011年1月27日
 倉敷チボリ公園跡地にアウトレット着工

 三井不動産は27日、2008年末閉園したテーマパーク「倉敷チボリ公園」(岡山県倉敷市)の跡地に建設するアウトレットモールの名称を「三井アウトレットパーク倉敷」に決めたと発表した。

 27日に着工し、今年冬に開業する。

 店舗数は約110店と、アウトレットモールとしては中国地方最大級となる。

 店舗面積は約2万平方メートルで、衣料品や雑貨、スポーツ用品などの有力ブランドが入居する。

 JR倉敷駅前に立地するなどアクセスも良く、岡山県内のほか広島県や香川県からの来客を見込む。



□「倉敷みらい公園」と命名 チボリ公園跡地を整備 岡山
 2011.3.12

 倉敷市は、倉敷チボリ公園跡地に災害などの緊急時に備えた機能を併せ持つ新しい公園を「倉敷みらい公園」と命名した。倉敷にふさわしい公園として11月の完成を目指す。

 同公園は、11月にオープン予定の大型商業施設に隣接する旧チボリ公園南東の2・1ヘクタール。

 予定地の西側を南北に流れる用水路脇に緑道を整備し、用水路脇には井戸を掘って水を引き込んだ水遊び場(水深10〜15センチ)や、災害に備えてかまどに転用可能なベンチ、マンホールトイレなどを設置する。

 メーンの芝生広場は6000平方メートル。子供たちが滑り台替わりになるような傾斜をつけ、イベントのできるステージや市の花・フジを強調するフジ棚も予定している。

 照明はLEDを使ったソーラー照明とする。

 また、「水と緑の憩いの場」にふさわしく、樹木も充実。整備前の公園にあったクスノキやイチョウ、ケヤキなど300本を転用するとともに、新たに50本を植栽する。

 伊東香織市長は「218人の市民から寄せられた700件の意見や提案を考慮して総合的に判断した。

 市の顔にふさわしい公園にしたい」と話した。



 →概念図のようなものがあった。ご紹介したい。





□最終的な選定として、公園と複合商業施設、アウトレットということになった。

 倉敷駅の隣接部ということを考えれば、凡そ、落ち着くところへ落ち着いたなぁと感じる。

 ちょっと、地図を示してみよう。





□まとめ、感想など

 倉敷駅の北西に広がる空間が、チボリ公園跡地だ。

 この12haの土地の最有効使用を考えた時、公園とイトーヨーカドー、アウトレットということになった。妥当なところかと思える。

 なお、倉敷市の人口は約50万人、倉敷駅の一日乗降客数が3万2千人。

 しかし、倉敷駅の南側には大きな商店街もあり、影響は必至と見られる。