百舌鳥・古市古墳群 世界遺産に


                             

百舌鳥・古市古墳群 が世界遺産に指定された。
 地域を構成している要因が変化したということであろう。
 どのようにして、人がよべるのか。 
 世界遺産という箔付けだけで、観光客が呼べるものだろうか。



■記事から、抜粋。

百舌鳥、古市古墳群 世界遺産に
魅力伝える準備着々

 「百舌鳥(もず) ・古市古墳群」 (大阪府)の世界遺産への登録決定を受け、自治体や市民が早くも観光客の「おもてなし」に向けて動き始めている。
 博物館は古墳の全景を仮想現実(VR)で楽しむコーナーを充実させるなど地域活性化への期待は膨らむ。
 国内の世界遺産が23件目となり目新しさも薄まる中、魅力や歴史をどう伝えるか工夫も求められる。

 登録決定から一夜明けた7日、古墳群の構成資産の一つ、仁徳天皇陵古墳大山古墳、堺市)は早くも観光客でにぎわった。駐車場は車であふれ他県ナンバーも目立つ。
  「今日はひっきりなしに人が来る。堺の古墳から、世界の古墳になった実感が湧いた」。
古墳前で歴史などを説明するNPO法人「堺観光ボランティア協会」のガイド(67)は誇らしげに話す。
 島根県江津市から息子と観光で訪れた主婦(93)は「上から見た映像と違い、目の前で見ると壮大で迫力かある」と驚いた様子。
 妻と長男(4)と訪れた堺市の男性会社員(40)は「古墳の目の前まで来たのは初めて。
 息子の成長とともに堺の街も発展してほしい」と話した。
 5月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が登録勧告して以降、同協会主催の古墳ツアーへの問い合わせも増加。
 7月下旬には仁徳天皇陵を一周し、域内の古墳を巡るツアーも企画している。
 担当者は「大きさも形も様々な古墳を楽しみ、歴史に触れてほしい」と話す。
 同協会は9月半ばまで、仁徳天皇陵一前のガイドを3人から4人に増やし対応する。
 多くの人に古墳の巨大さをVRで体感してもらいたい」。
 堺市博物館 (同市堺区)を運営する堺観光コンベンション協会の担当者はこう話す。
 ドローン(小型無人機)を使った空撮映像をVRで楽しめる取り組みを2017年から始めた。

 5月の登録勧告後、「来館者は1・5倍ほどに増えた」といい、7月下旬にもVR映像視聴のためのゴーグル型機器を現在の2倍の約40台に増やす。
 古墳へのアクセスも充実する。
これまで仁徳天皇陵の拝所に行くルートは南海電鉄の堺東駅から約40分間隔て運行するバスくらい。
 最寄りのJR、百舌鳥駅から約500メートルと徒歩では遠い。
 このため堺市と南海バスは6日、堺東駅と堺駅から拝所までの直通ルートを設定。
 土日・祝日に20分間隔て運行し、片道10〜15分で扞所近くの停留所に着く。
 車内アナウンスで古墳群の概要や歴史も説明する。

 市には歴史の教科書に載る仁徳天皇陵を見たいとの問い合わせもあるが、見るには日本一高い 「あべのハルカス」 (地上約300メートル)ほどのビルに上る必要がある。
 周辺に高い施設はなく、堺市役所の21階展望ロビーも地上約80メートルのため小さい山にしか見えない」(同市の担当者)という。
 上空から古墳群を楽しめるツアーを企画する旅行会社も登場。
阪急交通社(大阪市)はヘリコプターで、都・京都や奈良とともに堺市の古墳群の上空を周遊するツアーを検討中で、7月下旬にも発売する予定という。

 堺市幹部も「上空から見たいという要望もあり、見せ方を工夫したい」と指摘。
 大阪府の知事は気球やタワーなど全体像が見られる仕組みを検討する考えだ。


 経済効果は一過性競争激化、薄れる目新しさ
 日本国内では1993年に初めて世界遺産登録されて以降、多くの文化財や自然が評価されてきた。
 半面、世界遺産自体の目新しさは薄れ、地域の観光振興の起爆剤という役割は薄れつつある。
 2014年登録の富岡製糸場(群馬県富岡市)では、14年度の来場者が前年度の4倍超の133万人だったが、18年度は51万人に減少。
 石見銀山(島根県大田市)も登録翌年の08年に81万人が訪れたが、18年はピークの3分の1以下に減った。
 世界遺産が一過性ブームに終わっている理由は主に2つ。
 1つは各地で登録が進み、”箔付け″だけでは集客効果が見込めなくなってきた点だ。
 筑波大の伊藤弘准教授(開発観光計画)は「SNS(交流サイト)の普及で情報を容易に入手でき、現地に足を運ぶ機運が薄れていることも背景にある」と分析する。
 2つ目は、世界遺産同士の競争激化だ。
 旅行各社は世界遺産を組み込んだツアーなどを充実させているが、伊藤准教授は「遺産頼みの集客はリピーター増加につながらない。地元との歴史的つながりを経験できる催しなどを通して関心を高める工夫が必要」と訴える。
 文化的価値を守り次世代に残すことも課題。観光振興に詳しい北海道博物館の石森秀三館長は「地元の自治体や住民が遺産の意義を伝え、環境保全と観光促進を両立することが重要だ」と話す。   ‐‐

まとめ
 基本的に天皇陵であることで、上から見下ろすような施設をつくるのは難しかろう。また、お墓であるから、埋葬者の静謐を乱すような観光客の立ち入りを許す訳もあるまい。

 側に立っても、全体像が掴めるというものではない。
 お堀の部分と小高い丘にようなものが見えるだけだ。
 どうすれば、飽きさせないようにできるのか、例えば、熱気球のようなものは必要なのだろう。

 でも、採算に乗るのか、安全を維持できるのか---など、問題は山積している。