風力発電と騒音問題  …2010年


                        
                                   ※画像はウイキペディアから
 
□始めに

 最近、風力発電の記事をよくみる。
 炭酸ガスを出さないエネルギー発生装置としては、充分に有望なのであろう。

 ただ、羽根が大きい場合、かなりの距離まで騒音が聞こえるようだ。

 そんなことが記事になっていた。



□2010/10/07(木)

 風力発電施設16%に騒音の苦情 環境省調査

 環境省は、全国389カ所の風力発電施設のうち住民から騒音に関する苦情が寄せられたことがあるのは16%に当たる64施設で、このうち25施設は今年4月1日時点でも苦情が続いていたと発表。

 同省は今後、発電施設の立地条件と騒音との関係や、騒音が人の健康に与える影響などを詳しく調べ、施設の建設や管理での配慮事項を盛り込んだ騒音対策ガイドラインを策定する。

 調査は、総出力20キロワット以上の稼働中の風力発電施設を持つ電力会社など86事業者と所在地の都道府県を対象に、4月1日現在の状況をアンケートで聞いた。
 64施設は、不快感や窓の振動などの原因とされる100ヘルツ以下の低周波音を含む騒音により住民から苦情や改善の要望書が出たことがあった。

 このうち39施設では、設備の改良や早朝夜間の運転停止などの対応を取って苦情が解消されている。

 また風車が10基以上稼働している施設の45%で苦情が寄せられるなど、 施設が大型化するほど騒音の影響が大きいことも分かった。




□ 2010/08/04(水)

★「低周波音で被害」トラブル増加

「低周波音で健康被害を受けた」として、風力発電施設や携帯電話の基地局などと近隣住民の間でトラブルが相次いでいる。

 環境省によると、2008年度に全国の自治体に寄せられた苦情は10年間で約5倍の236件に上り、09年度に総務省の公害等調整委員会(公調委)に申請された公害紛争処理は、08年度の0件から8件になった。

 低周波音には法規制がなく、健康被害との因果関係も不明なため、解決を難しくしている。

 人間の聴力で知覚できる音は20〜2万ヘルツで、知覚できない周波数も含むおおむね100ヘルツ以下を低周波音という。

 環境省によると、00年頃から家電製品や大型室外空調機、変電設備などの低周波音で「眠れない」「頭が痛い」といった苦情が増えている。

 静岡県東伊豆町では、風力発電施設近くの住民11人が09年7月と11月、施設から発生する超低周波音で呼吸困難や鼻血などの健康被害を受けたとして、公調委に因果関係の判断を求める「原因裁定」を申請。

 風力発電会社側は「因果関係はない。
 低周波音の有無を含めて争う」と反論している。

 申請者の一人、川澄透さん(79)は「裁判だと自分で因果関係を調べ、証拠として提出しなければならない。

 公調委なら国が専門的知見から調査してくれる」と説明する。


 過去、公調委に持ち込まれた紛争事件では、原因となる室外空調機などを撤去・移動する調停が成立したケース(05年11月、東京都荒川区)はあるが、健康被害との因果関係や損害賠償が認められたケースはない。

 低周波音に詳しい岡田健・成蹊大非常勤講師は、「国は人体への影響を調査する研究者を増やし、企業は低周波音を抑えるよう機器の改良を進めるべきだ」と指摘している。


 公害等調整委員会 公害紛争の迅速な解決のため置かれた裁判外紛争処理機関。申請に基づき、「あっせん」「調停」「仲裁」のほか、因果関係や賠償責任の有無を判断する「裁定」を行う。




■話はそれるが、落雷の被害が大きいらしい。

 2010/10/15(金)

 新潟県上越市がクリーンエネルギーの普及を目的に進める風力発電事業の累積赤字が、2009年度時点で約1億5600万円に上ることが13日、分かった。

 市は4基の風力発電施設を市内で管理・運営しているが、落雷による故障が相次ぎ、しかも4基のうち3基が外国製で、部品取り寄せや修理に時間がかかることが 響いている。

 市は落雷対策の強化に乗り出したが、抜本的な赤字解消策は見えていない。

 市の風力発電施設は、三の輪台いこいの広場に2基、直江津港の港公園と 道の駅うみてらす名立に各1基。

 01年4月から03年11月にかけて順次発電を開始、 耐用年数は17〜20年とされ、販売先の東北電力の設備に向けて送電されている。

 建設費は1基当たり約1億6600万円〜約2億6400万円。

 最大の敵は、冬に多い落雷。

 最近では、港公園にあるドイツ製の施設が昨年1月に 落雷で故障して発電ができなくなり、修理して運転を再開するまでに1年かかった。

 昨年度は全4基が、345〜32日間故障。売電額は約1000万円と伸び悩み、売電と維持管理費の収支だけで約3800万円の赤字となった。

 そこで、市は今年度、港公園の施設で、風車の羽根の装置を改良して避雷針としての機能を高めた。

 いこいの広場のデンマーク製の2基については、2基をつなぐケーブルを交換して落雷の被害を防ぐ対策を講じている。

 市環境保全課は「売電収入と維持管理費などの支出が同じになるのが目標」と しているが、2017年度までに毎年度、最高で約2700万円の借金を 返済しなければならない。

 加えて、電力会社による風力発電の余剰電力買い取り金額が低く設定されており、経営改善は容易ではない。

 市議会からは「市財政が窮迫する中で、赤字を出しながら風力発電を続ける必要があるのか」と疑問視する声も聞かれるが、施設の耐用年数に達する前に撤退すると、 建設費など計約3億円の補助金を拠出した新エネルギー・産業技術総合開発機構から、補助金返還を求められる可能性があるという。