■奈良漬 ならづけ 




□はじめに。
 奈良の長谷寺に行ったとき、芸術品のような漬物をみた。奈良漬という言葉は知っているとしてもここまでになるには相当な時間が必要であろう。
 日本人が関わるとたかが漬物がここまでになるのか--。



□まず、概略をおさえよう。

 野菜などのかす漬のこと。

 かす漬は、酒かす,みりんかすに野菜,魚介類その他を漬けこんだもので、日本では古く奈良時代から行われていた。

 室町時代に入って,奈良界隈が〈南都諸白(もろはく)〉と呼ばれる日本酒の産地となったことがキッカケとなり、その酒かすを用いた奈良産のものを「奈良漬」と呼ぶようになって、やがて,他の地方のかす漬にもこの名が用いられるようになった。

 奈良漬の材料は,大和の名産であったシロウリを主に,キュウリ,スイカ,ナス,ショウガ,ダイコンなどが用いられている。

 ふつうは、材料を塩漬にしてから,水にさらすか,前に使用したかす床につけて塩抜きをし,新しいかす床に本漬にする。

 使用する酒かすは,酒造期直後の新しい板かすがよく,これに10%程度の焼酎を振って貯蔵熟成し,この熟成かすに砂糖,みりんなどを加え,練りあげて「かす床」にする。

 また、ウリ類,ワサビ,守口ダイコン,クジラの軟骨を漬けたものを,それぞれ奈良漬,ワサビ漬,守口漬,松浦(まつら)漬と呼んでいる。






















■感想など

 ウリと酒粕の組み合わせということか。

 日本酒の製造方法が確立して、かなりの量が売れる状況という背景がないと、こういう漬物のヒントのようなものはでてこないだろう。

 漬物としては一つの完成された形ではないか、と思える。

 日本という国は、こういうちょっとしたモノになんというか、「完成品」という印象を受けるものが多い。

 職人というか技術を磨くことに倦まない人間が多いということを意味しているのだろう。