よく見られる駅前の商店街が共通して直面している課題を列記してみましょう。
(1) 駐車場の不足…
都市部を離れますと人口密度が低く、駅と駅との間の距離が長いため、自動車の保有数は大都市より多く、大人1人に車1台という家も多く見られます。
そのため駐車場のない店舗は敬遠されがちです。
(2) 大型店舗の進出による商店街の衰退…
無料の数百台も収容できる駐車場をもつ大型店が、地方都市の幹線道路沿いに進出し、集客力をもつているため、商店街は顧客を奪われがちです。
(3) 駐車場の設置…
通常、駅前の商業地には銀行、店舗等が立地し、郊外に比べて地価が高くなります。
このような場所で、駐車場のある店舗を作ることは大きな投資であり、負担となります。
そこで共同で駐車場等を設置する例が見られますが、多くは有料で、一定金額以上の買い物客のみ無料というケースが多いようです。
(4)駅前商店街への影響…
このようなことから、頻繁に自動車を利用する世帯は、大型店に流れていきます。
駅から徒歩で通える範囲内への人口が集中する程度、駅自体の乗降客数とか大きさ、商店街のもっている性格によって、大型店舗と競争できる場合、できない場合と種々のケースが見られます。
総じて、駅前商店街が衰退している場合が多く、再活性化が叫ばれています。
このような商店街の再活性化のために、多くの専門家の知恵・アイデアが求められています。
□商店街のアーケードを撤去するという記事があった。ご紹介しておきたい。
- 2009/06/01(月)
□佐賀市随一の繁華街として栄えた呉服町名店街(呉服元町)でアーケードの撤去工事が進められている。
繁栄のシンボルとして46年間親しまれた三角型の屋根も、地元の人々に見守られながら役割を終えようとしている。
撤去は5月28日に開始。
作業は全店が閉まった夜間に通行規制の中で進められ、9月上旬に終了する予定。
初日は、名店街南口で重機が慌ただしく動き始め、入り口の看板が乾いた音を立てながらはぎ取られた。
続いて、さびた鉄骨の列が次々と撤去されていった。
名店街で生まれ育った文具店経営、hさんは取り壊される屋根を見つめながら「たくさんの思い出がよみがえってきた。お疲れさん」と言葉を掛けた。
呉服町名店街の工事終了後、佐賀市中心部のアーケードは白山名店街だけになる。
■掲示板の書き込みから。
□老朽化したアーケードの撤去はコスト面でやむおえないかと。
アーケードの恩恵はアーケードに面したすべての場所が受けるのに商店街組合に加入してない店舗
・空き店舗 ・集合住宅などの店舗以外などはアーケードの維持費を負担せずに、商店街組合に加入して営業している店舗だけで負担。
営業している店が減ると負担金増えるしくみなんだもの。
アーケードを残したいのなら 「アーケードに面するすべての建物の床面積を基準に、店舗運営者ではなく建物の所有者がアーケード維持費を負担」
にするべき。
■まとめ、感想など
大きな時代の流れに抗するすることは難しい。
どうしたら、それに乗れるか…という工夫が求められている。
|