■リチウム二次電池




□2009.6月の記事から。

 韓国の新聞で、リチウム二次電池の記事が記載されていた。

 日本、特に関西地域は、リチウム二次電池の工場が集積しようとしている。

 世界からみて、現状はどうなっているのだろうか。


□記事から抜粋します。

 韓国駐在の日本大使館職員数人が知識経済部を訪問した。

 韓国政府はリチウム二次電池について、韓国国内の検査機関に よる検査に合格しなければ使用できないとする規制を発表する予定だった。

 対し、日本の外交官らは「制度の施行に先立って猶予期間を定め、 日本の認証機関にも認証の権限を与えてほしい」と要求した。


 日本政府関係者の発言として、「韓国がバッテリー規制を強化することで日本企業が不利な立場となった。日本政府は世界貿易機関(WTO)にこの問題を提起する方針」と報じた。

 韓国政府は、直ちに説明に乗り出した。

 知識経済部の関係者は「韓国の政策については、昨年10月に日本を含むWTO加盟国にすでに通知しており、そのときは特に問題提起はなかった。

 日本は、市場 でのシェアが落ち込んでいることから、神経質になっている」と述べた。

 日本政府は、「WTOには提訴しないが、開催されるTBT(貿易の技術的障害に関する協定)委員会でこの問題を取り上げる」と韓国政府に通知してきた。




◆韓中日が世界市場で96%を供給

 次世代の成長動力とされる二次電池市場で戦雲が立ちこめている。

 とりわけリチウムイオン電池の場合、韓国・中国・日本の3国が世界の供給量の96%を占めており、激しい競争を繰り広げている。

 これまで世界の二次電池市場で半分以上のシェアを占めてきた日本は、韓国や中国の追撃を受けている。

 二次電池市場に関する調査機関のIITは、リチウムイオン電池 市場の規模が昨年の95億ドル(約9100億円)から、2017年には175億ドル(約1兆6800億円)にまで成長すると予想している。

 現在は 70%が携帯電話やノートパソコンに使用されているが、今後はハイブリッド車や電気自動車 の普及に伴い、市場が拡大する見込みだ。

 これまでリチウムイオン電池市場は日本が完全に掌握していた。

 1991年にソニーがリチウムイオン電池の開発に成功してからは、三洋、ソニー、日 立マクセルなどが世界市場の60%以上を占めていた。

 しかし最近は日本製品のシェアが50%台に落ち込み、昨年は40%台となった。

 サムスンSDIはここ3年で生産量を3倍近くに増やし、昨年はソニーを抑えてリチウムイオン電池での世界シェアで2位となった。

 同じ期間にLG化学も供給量を3倍に増やし、今年6月には電気自動車用バッテリーの生産工場建設に着手した。
 LG化学は別に、ミ シガン州デトロイトに電気自動車用バッテリー工場を建設する予定だ。


 日本と韓国に続き世界の二次電池市場で3位のシェアを占める中国は、技術力では劣るものの低価格を武器に善戦している。

 中国産のリチウムイオン電池価格は韓国産のおよそ半分。

 さらに経済危機の影響で保護貿易が広まりつつある中、二次電池を含む外国製品に対する中国政府の規制が強化された場合、中国企業のシェアはさらに大きくなる可能性が高い。





◆原料開発と安全性の確保が急務

 専門家はリチウムイオン電池の生産量が世界2位にまで成長したことを評価しつつも、原材料の国産化や安全性などの技術開発、さらに生産の現地化などの課題についても指摘する。

 リチウムイオン電池を製造する際に必要な四つの原料(陽極物 質、陰極物質、電解質、分離膜)のうち、ほぼすべてを日本から輸入している。

 そのためIITの2008年報告書によると、韓国産のリチウムイオン電池価格は日本産に比べて30%以上高い。

 韓国で最初に分離膜を開発し、生産を行っているダブルユスコフの社長は、「バッテリーは原料価格が全体の50%から60%以上を占め、電池の価格決定の大きな要因となっている。そのため原料物質の国産化に向けた努力が急務だ」と。


 LG経済研究院の研究員は「電池の利用が広まって容量が大きくなるほど、安全性におけるリスクが高まる。そのためこの分野での技術開発も大きな課題だ。

 最近は保護貿易主義の拡大に伴い、中国や米国など電池を大量に消費する国に生産拠点を分散する戦略の重要性が高まっている」と指摘 した。



■二次電池
 一度使用して廃棄するのではなく、充電して再利用が可能なバッテリーのこと。



□補足、感想など

 日本、韓国、中国が鎬を削っていることが分かる。

 ハイブリッド車、電気自動車等を考えると、日本もなんとしても首位を守ろうとするだろう。 

 関西の経済にも大きな影響がありそうだ。