■運慶の仏像  …



日本の個人がもっていた運慶の仏像がオークションにかけられた。
 国宝級のものが海外へでていくのか…と話題になっていたが、三越が買い取り海外への流出はさけられた。



□記事を新聞から転記する。 


 鎌倉時代の仏師、運慶の作品とみられる木造大日如来像が18日、ニューヨークの競売商クリスティーズで競売に掛けられ、日本の大手百貨店の三越が1280万ドル(約12億7000万円、手数料除く)で落札した。

 クリスティーズによると、日本の美術品としては過去最高、仏像としても世界最高の金額という。

 運慶は鎌倉初期を代表する仏師で、東大寺南大門の仁王像をはじめ、作品の多くが国宝か重要文化財に指定されている。

 文化財保護法によれば、指定文化財の国外への持ち出しには文化庁長官の許可が必要だが、この仏像は確認から日が浅いこともあり、こうした指定を受けていなかった。

 運慶の作品が国外で取引されるのは初めてで、海外流出の恐れが取りざたされていた。

 落札された仏像はヒノキ製で、高さ66.1センチ。割矧造(わりはぎづくり)と呼ばれる手法で制作されており、表面は金で彩色されている。

 作風などから運慶が鎌倉初期の1190年代に手掛けた作品とみられる。

 現在の所有者が2000年に北関東の古美術商から入手したとされ、03年に東京国立博物館の調査で運慶作の可能性が高いと判断された。

 この日の競売には内外から応札が相次ぎ、落札額は予想価格(150万〜200万ドル)の6倍以上に達した。

 最後は三越と米個人収集家の一騎打ちとなったが、三越が制したことで、海外流出の危機は逃れた。


□感想など

 国宝にどの程度の値段がつくのか…という話であろう。

 とりあえず、海外への流出をくい止めることができたことを喜びたい。

 思い出したが、運慶という人は名前としては個人だが、実際は、製作グループのまとめ役だった…とかいう文章を読んだ記憶がある。

 まぁ、仏像の価値が劣るということはないが…




□2008.6月から東京国立博物館で展示された。




 ⇒東京に行った時に見に行きたい。







□2008.6月の記事から。




 
⇒この記事は、日本文化の国際競争力の低下という文章となっている。

  サザビースで日本美術部門をやめてしまったから…と。


 でもなぁ、と筆者は思う。

 芸術というものは基本的にローカルなものではあるまいか。

 また、日本人は世界でも屈指の移民を嫌う民族である。つまり、海外で暮らす日本人も少ない。

 そんな状態のところに、上記のように日本画とか、漆器、陶芸などは殆ど外国では価値を認められていまい。

 歪形の茶器などその最たるものであろう。

 日本人にしか分からず、日本人しか価値を認めないものが多いのだ。

 だからこそ、オークションに美術品がでないのだろう。

 核心は、日本における「美」というものは、日本人にしか分からないものが多いということだ。

 筆者は、それが外国に劣ることとは思わない。

 国際競争力が低下したことだとは思わない。

 外国人に日本の「美」が理解されないことがなにか問題なのか。

 
日本の「美」は、日本人にしか理解できない「独創の美」だ。

 それでいいと筆者は思う。

 もしかしたら、数十年後に海外から目が向けられるかもしれない。日本のマンガのように。



□2008.8月 

 東京出張の折、国立博物館に立ち寄って、上掲の像を見に行った。

 なんというか、端正な造形でいいものだろうなぁ、という印象。

 像をみながら、これを個人で所有するというのは、やはり、間違いだろうな、と感じた。

 また、個人蔵になる前は、古物商が多分もっていたのだろうが、その古物商の鑑識眼の無さを痛烈に感じる。

 どんなにいいものであっても、鑑識眼のないものが所有していたのでは、ブタに真珠だ。

 価値のあるものを、本当に価値があると見えるまでには、経験を積み時間がかかるのだなぁと改めて思う。







■:2012/05/16(水)印籠が売れたという記事があった。ご紹介したい。


 
英競売会社、ボナムスは16日、明治時代に日本で作られた印籠が 15日行われた競売で、30万1250ポンド(約3900万円)で落札されたと発表した。

 同社によると、印籠の落札価格としては史上最高だという。

 印籠は当時の芸術家、柴田是真の手による、柿をモチーフにした漆塗りの作品。

 落札者は明らかにされていない。

 欧米では日本の印籠やその留め具である根付けの人気が高まっており、 昨年11月に同社で開かれた競売では 18世紀後半の象牙の根付けが26万5250ポンドで落札されている。

△上の記事にある印籠の画像をご紹介したい





※模様の部分の画像を拡大したもの



 →印籠が海外で売れる時代がきた--ということか。なにか不思議な感じがする。
  丁寧なつくりであれば、海外でも売れるということだろう。
  これからは、骨董品というものに価値を見出す人が外国人を含めて増えそうだ。