■ナマコ




まず、national geographicから概略を。


 ナマコは、ヒトデやウニと同じ棘皮(きょくひ)動物であり、約1250種が確認されている。

 海の浅瀬に生息するものもいれば、深海に生息するものもおり、海底で体の一部を砂に埋めていることもある。

 危険を察知すると、敵をわなにかけるために粘着性のある糸をくり出す。

 防御のために体の一部を切り離す種もある。
 また筋肉を激しく収縮させ、肛門から内臓を吐き出す。
 体の失われた部分はすぐに再生される。

 ナマコは藻類、微小生物、排泄物などを常食し、これらを口の周りに8?30本ある触手を使って集める。

 ナマコは食べたエサをさらに細かく粉砕して排泄し、それをバクテリアが食べることにより循環して海の生態系に戻す。

 陸上の生態系でミミズが果たしているのと同じ役割である。
 ナマコは有性生殖・無性生殖の両方で繁殖する。

 主に有性生殖を行い、精子と卵子を水中に放出して、それらが混じり合うと受精が起こる。
 数多くの個体が存在しなければ、この繁殖方法は成功しない。
 事実、深海のほとんどにナマコの大群が生息しており、海水中の微小なエサを食べて生きている。

 動きの遅いナマコは、その卵、幼体とともに魚や海洋動物にとって格好のえさ。


分類: 無脊椎動物
保護状態: なし
食性: 雑食
寿命: 野生: 5 ? 10 年
体長: 2 ? 200 センチ獲物である。人間にも好まれ、特にアジアでは1000年以上前から食用として利用されてきた。







 
以上を踏まえて…

□2008.11月に量産が可能になったという記事。

 ナマコ量産可能に 九大教授のグループ ホルモンで産卵誘発

 九州大学農学研究院の吉国通庸(みちやす)教授を代表とする研究グループは21日、マナマコの生殖行動を誘発する人工の神経ホルモン精製に成功したと発表した。

 中国で高級食材として乾燥ナマコの需要が拡大し、国産マナマコの輸出額が年々急増する中、資源の管理が課題となっていた。

 この神経ホルモンを使えば、低コストで安定した大量生産が可能という。

 研究グループによると、従来のマナマコ養殖は、温めた海水に漬けて紫外線に当て、自然な放卵を待つ方法だが、産卵の誘発効果は低く、大量のマナマコや大きな設備が必要だった。

 グループは、マナマコの神経組織から精巣や卵巣に働き掛けて生殖行動を誘発する神経ホルモンを抽出し、構造を解明。放卵・放精時に首を振るような行動をすることにちなんで、そのホルモンを「クビフリン」と名付け、化学合成に成功した。

 クビフリンを繁殖期のマナマコに一定の体内濃度まで注射すると、約1時間で精子や卵子を放出することを実証試験で確認したという。

 この方法を用いれば、従来はマナマコ3000‐4000匹を使って得ていた受精卵の量が十数匹で取得可能で、1匹当たりの注射コストも十数円の安価ですむ。

 貿易統計によると、乾燥ナマコの2007年輸出額は約167億円で、04年の3倍超。

 吉国教授は「受精卵の飼育に課題が残るものの、養殖は大幅に効率化できる」と話す。

 同大は12月、生産関係者を対象に技術講習会を開く。



 →養殖が容易になったということだろう。