■リバースモーゲージ   
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■はじめに。

 リバースモーゲージというものがある。

 日本でもバブル期の頃か、盛んに論議されていた。

 内容は、高齢となって収入がない人に向けて、まず、予め現金を渡し、最後にもっている不動産を処分して清算するというものだ。

 住宅ローンの場合と反対なので、リバースという名称となったものだ。

 ただ、この仕組みはもっている不動産が値下がりしてしまう…と使えないことが分かる。

 今、アメリカで不動産の値下がりが続いており、仕組み自体が成り立たなりつつある。


□仕組みの概略を押さえておこう。

 ウイキペディアから転記する。

 リバースモーゲッジ(Reverse mortgage)とは、自宅を担保にした年金制度の一種。

 自宅を所有しているが現金収入が少ないという高齢者世帯が、住居を手放すことなく収入を確保するための手段として注目される。

 自宅を担保にして銀行などの金融機関から借金をし、その借金を年金という形で受け取る。

 年月と共に借金が増えていき、死亡時に自宅の評価額と同じになるように調整する。

 死亡時に金融機関が契約者の自宅を引き取る。

 通常の住宅ローン(モーゲッジ)では年限と共に借金が減っていくが、この制度では増えていくのでリバースモーゲッジと呼ばれる。

 以下の二つのリスクがある。

 年金が満額になる時点を越えて長生きする。
 年金が満額になる前に死亡する。

 日本においては、1981年東京都武蔵野市で導入されたのを皮切りに、主に都市部の自治体が、直接(公社を通じて融資する)あるいは間接(金融機関を紹介する)の形で事業を行っている事例がある。

 また、厚生労働省が、2002年12月より、都道府県社会福祉協議会を実施主体として「長期生活支援資金貸付制度」を創設し、「不動産担保型生活資金」に制度改正された。

 民間においても、信託銀行などの金融機関により商品化がおこなわれている。

 また住宅販売会社がリバースモーゲージの仕組みを利用して、住宅販売を行っているケースもある。

 バブル期には担保割れするケースが多く発生したため、新規販売を停止したり高額不動産所有者に対象を限定しているケースもある。



□中央三井がリバースもうゲージで発売している。



□新聞記事から、抜粋。これはアメリカでの例。

  米消費者支援団体、全米消費者法センター(NCLC)によると、高齢者向けのリバースモーゲージ (逆抵当ローン)が次のサブプライム危機につながる恐れがある。

◆強引販売に警鐘

 ボストンを拠点とするNCLCが発表した「サブプライム再訪」と題する報告書によると、 信用力の低い個人向けの住宅ローンであるサブプライムローンを提供することで不動産ブームを あおった同じ貸し手が、今回は高齢者をターゲットにしている。

 報告書は、ローンを売り込むことで報奨金を得る仲介業者が潜在的な顧客に対し、誤解を招くような 勧誘を行っている可能性があると指摘した。

 NCLCの賛同者で報告書作成にかかわったリック・ジャージェンズ氏は、リバースモーゲージが高齢者向けであることを指摘。

 「乱用が目立ち、それがサブプライム市場から高齢者市場へ 移っていることは、特に大きな警鐘を鳴らす必要がある」と語った。

 リバースモーゲージは、62歳以上の高齢者が持ち家を担保に融資などを受けられる仕組み。

 借り手が死亡あるいは転居した際に住宅を売却することで貸し手は返済を受ける。

◆10万人以上が利用

 米住宅都市開発省によると、2008年には10万人を超える高齢者が170億ドル(現在のレートで 約1兆5125億円)超の住宅資産を担保にリバースモーゲージを利用した。

 マカスキル上院議員は、NCLC報告書の発表後、電話会見で「複雑な金融商品と、社会で最も弱い立場にある人を対象とする積極的な売り込みという恐ろしい組み合わせだ」 と語った。

 上院の高齢者対策特別委員会のコール委員長は声明で、 リバースモーゲージは一部の高齢者には適切とみられるものの、透明性と消費者保護が必要だとした。

 コール、マカスキル両議員は、一部の貸し手がリバースモーゲージを「生涯所得」と偽って
販売しており、いわゆる抱き合わせ販売を禁止する法案を議会が08年に承認したにもかかわらず、 他の金融商品と一緒に販売しているとする報告書を発表した。

 米通貨監督庁(OCC)のドゥガン長官も6月、米銀行協会(ABA)の会議で、 「リバースモーゲージは本当の恩恵を提供し得る一方で、最もリスクの高い種類のサブプライムローンと同様の特徴も備えている」と指摘した。



□方向性、補足など

 どうだろうか。

 日本では、聞きなれない制度だと思われる。

 それは、バブル崩壊後15年以上にわたって、地価の下落がつづいたためだ。

 ある程度の期間、地価が上昇ないし横這いと見込めるタイミング(ないしは、そういう場所)でないと使えない仕組みだということが分かる。

 そんなに長期に渡り未来を予測することは不可能だ。

 アメリカで10万人以上が利用しているこの制度、どの程度まで地価が下落するかにかかっているようだ。